『SPIRIT 霍元甲』

ジェット・リーの古装片、特に清代の黄飛鴻シリーズが大好きです。彼が主演となって『SPIRIT(霍元甲)』を製作するという一報を聞いた時には小躍りしました。ドニー・イェン主演のドラマ「精武門」の霍元甲はまさに師父の鑑のような人でしたので、それを李連杰が演じるとなるともう期待が高まるというか、黄師父が霍師父を!うおおお!と一人で盛り上がっていましたとも。

ですが、「世界各国の強豪と異種格闘技戦で戦う」と設定を聞いて「嗚呼…」と肩を落としました。何ですかその中学生が考えたようなアクション設定。だって霍元甲だよ、陳真の師父だよ!?(陳真はフィクションですがしかしまあ)
「傲慢な拳士が挫折を知って立ち直り」みたいなありがちな話ではなく、もっとこう色々ドラマが作れるんじゃないかな、だって霍元甲だよ?(リピート)

期待をあまり持たないようにしながらも、勿論見に行きますよ当然ですよ。無言で一票、これが功夫映画ファンの生きる道。


感想は、えーと何だ、危惧がそのまま現実になったような。古き良き功夫映画の定番のようなストーリー展開でした。このストレートな展開を徐克にプレゼントして(『七剣』は盛り込みすぎかと)、もう一度ジェット・リーとタッグを組んでくれたらなあ。これが最後のアクション作品なんて言わないで、師父!

最後に二言、「どこが『実話を元に』じゃあ!」、「周杰倫の主題歌を聞かせてくれい!」と付け加えて終わります。もう一度見に行くかどうするか。うーむ。弁髪アクションしばらく日本に来ないだろうしなあ。