『天涯・明月・刀』

購入したまま放置していた古龍の『天涯・明月・刀』に手を出しました。格好良いタイトルだ!しかし中国語がもう本当に、意味はわかれど発音が皆目わからぬ!何という衰えっぷりかと己の記憶力を嘆きながら電子辞書を友としています。でも通勤列車で辞書なんて引いてられるか、もどかしいんだよ!というわけでざくざく適当読みに切り替えました。読了までに中国語ブームが去らねばいいな。マイブームって唐突に来ては去るからなあ。
しかし古龍の台詞や文章を読んでいるといつもそうですが、燃えるというか照れるというか、何ともそわそわ落ち着かない気分になります。前作『辺城浪子』を読んだ後に『天涯・明月・刀』での傅紅雪の台詞「ni没有見過葉開的刀?(葉開の刀を見たことがあるか?)」を知ったら、そりゃうわあと反応するだろうし、その後に「無論誰、只要見過他的刀出手、終身不敢用刀」とか続けられたら、ちょっと古龍先生、嬉しいんだけど心臓に悪いよ!ハードボイルド調だから余計に性質が悪いというか、いえこれは褒めて愛でているんですよ、つまりここ数日の通勤時間は心拍数があがって大変だということです。

こちらも今の通勤の友。注釈が詳しく細かく、非常に面白い。宋代の開封での習俗だと分かっていても、つい色々な時代にあてはめて「合肥城で」とか妄想してしまうのが病ですね。いいから仕事の勉強をしなさい。

東京夢華録―宋代の都市と生活 (東洋文庫)

東京夢華録―宋代の都市と生活 (東洋文庫)